aamall

労働法関係

2006年10月27日

未成年者の労働契約

未成年者の労働契約に関して労働基準法は以下のように
定めています。

労働基準法第58条1項
「親権者又は後見人は、未成年者に代わって労働契約を
締結してはならない。」
同2項
「親権者もしくわ後見人又は行政官庁は、労働契約が未
成年者に不利であると認めれれる場合においては、将来
に向かって
これを解除することができる」

(参考)
民法第5条1項
「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意
を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務
を免れる法律行為については、この限りでない」
同2項
「前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる」

民法上の取消しは取消権行使により契約時にさかのぼって無効
となります(遡及効)が、未成年者保護の観点から、
労働基準法では「将来に向かって」と修正されています。

行政官庁に解除権を与えているのも特徴です。
ちなみに学校長はこの行政官庁には該当せず、
解除することはできません。

tlmsr at 19:16|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!

2006年10月26日

労働条件の明示事項

会社は、労働契約の締結の際に、
一定の事項を明示する必要があります。
明示事項は下記のとおりです。

機”ず明示しなければならないもの(絶対的記載事項)

]働契約の期間に関する事項
⊇業の場所及び従事すべき業務に関する事項
始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、
休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて終業
させる場合における終業時転換に関する事項
つ其(退職手当、臨時に支払われる賃金、賞与等を除く)
の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期
並びに昇給に関する事項
ヂ狄Δ亡悗垢觧項(解雇の事由を含む)

※昇給に関する事項以外は書面交付が必要です。

供…蠅瓩ある場合に明示しなければならないもの

‖狄手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、
計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
⇔彁に支払われる賃金(退職手当を除く)、賞与等
O働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
ぐ汰患擇啀卆犬亡悗垢觧項
タΧ鳩盈に関する事項
災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
表彰及び制裁に関する事項
┻擔Δ亡悗垢觧項

※兇砲弔い討聾頭でも構いません。

tlmsr at 12:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月25日

労働契約の有効性

労働基準法に反する労働契約が締結された場合の効力は?

この場合、労働契約全体が無効となるのではなく、
違反する部分についてのみが無効となります。
いわゆる部分無効です。
さらに、無効となった部分は労働基準法の規定が適用されます。
法的安定性を重視した規定と言えるのかもしれません。

根拠条文は、労働基準法第13条
「労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は
その部分については無効とする。この場合において、無効になった部
分は、労働基準法に定める基準による。」

これとよく似た規定がもう一つあります。
労働基準法93条
「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、
その部分について無効とする。この場合において無効となった部
分は、就業規則で定める基準による。」

この2つの条文から、労働契約は労働基準法にも就業規則にも拘束
されることがわかります。

この2つの条文を整理すると、
]働基準法や就業規則に反する労働契約を締結した場合には、
全体が無効となるのではなく、違反した部分のみが無効となります。
違反した部分いついては、当然に労働基準法あるいは就業規則
の規定の内、条件の良い方が自動的に適用されることになります。

これは会社側にとっては実は注意すべき条文です。
会社が考えていた内容とは異なる基準が適用される場合がある
からです。
就業規則が古かったり、市販モデル規則を使用している場合は
とくに注意してください。

企業のCSR(社会的責任)が問われる時代です。
労働基準法や就業規則をきちんと把握しておくことが企業
防衛の観点から必要ではないでしょうか。

tlmsr at 11:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月24日

労働契約〜賠償予定の禁止

労働基準法第16条
「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は
損害賠償を予定する契約をしてはならない。」

一方、民法上は、
民法420条1項前段
「当事者は債務の不履行について損害賠償のを予定するこ
とができる。」
同3項「違約金は、賠償額の予定と推定する」となっています。

実際、損害賠償の額を予定した契約や、違約金を事前に定めた
契約はよく行われます。
当事者が合意すれば問題ありません。(私的自治の原則)

にもかかわらず、労働基準法はこれを禁止しています。
なぜですか??

民法はあくまで対等な当事者間による契約を前提としています。
これに対して、労働基準法は違います。
契約当事者である「使用者」と「労働者」は対等ではないことが
大前提です。
だからこそ労働基準法の存在意義があるとも言えます。

契約当事者が対等でない場合は、当然のことですが、
弱い立場の側が不利になります。
ですから民法上認められていることでも、
労働基準法上は認められないという不一致が生じます。

なお、現実に生じた損害について会社が社員に請求することは
何ら問題ありません。

tlmsr at 10:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月23日

労働基準法上の「労働者」と「使用者」

労働基準法上第9条
「労働者とは、職業の種類を問わず事業又は事業所に使用
される者
で、賃金を支払われる者をいう。」

具体的には、
個人事業の事業主、法人の代表取締役等は「労働者」に該当しません。
「使用者」に該当します。

(参考)労働基準法第10条
「労働基準法で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者
その他その事業の労働者に関する事項について、事業主の
ために行為をするすべてのものをいう。」

労基法上の「労働者」に該当するか否かは、
労働基準法で保護される対象になるか否かに結びつくため重要です。

判断が難しいのが、いわゆる管理職です。

部長や課長等の肩書きをつければ、
労働基準法上の「使用者」に該当するという考えは誤りです。
「労働者」に該当するのか、「使用者」に該当するのかは
あくまで実質的に判断されます。

単に上司の命令の伝達者にすぎないような場合、
言い換えると、実質的に一定の権限を与えられていない場合は、
たとえ部長や課長等の役職であっても、
「使用者」とはみなされない場合がありますので注意してください。

※なお、労働基準法上の労働者と労働組合法上の労働者とでは
若干定義が異なりますので注意してください。
これはそれぞれの法律の趣旨が必ずしも同一でないため、
法の適用範囲もおのずと異なってくるためです。

tlmsr at 11:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月19日

年次有給休暇−継続勤務期間の算定基準日を設定することは可能?

労基法39条1項
「使用者は、その雇い入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し
全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割
した10労働日(最低付与日数)の有給休暇を与えなければならない。」

通常は個人ごとに管理して、雇い入れの日から起算します。
ですが、会社によっては個人ごとに管理・計算することは面倒なので、
起算日を統一したいと考えることもあるかと思います。

基準日を設け、起算日を統一すること自体は
とくに問題はありませんが、注意すべきことがあります。

まず、例えば基準日を4/1に設定した会社に、
6/1付けで就職した方については、
10/1に10労働日の有給が発生することになります。
実際には4ヶ月しか勤務していなくても有給の権利が発生します。
別の言い方をすれば、切捨てはダメです。
労働基準法上の規定を下回ってしまうからです。
社員に不利益にならないような形でしか基準日は設定できません。

また、基準日を統一した場合には、その後の出勤率の算定についても
基準日から計算しなければなりません。

それと、基準日を設定するときは、社員に対し、
基準日を設けるのはあくまで事務処理上の便宜を図るためであって、
社員側に不利になることはないということを事前に説明して
おかれた方がいいと思います。
いくら不利益にならないからといって、何の事前連絡もなしに、
変更するのはやめたほうがいいかと思います。

日ごろから労使間のコミニュケ−ションを大切にしておくことが
会社を成長させていくためには不可欠です。

tlmsr at 14:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月18日

過去の有給休暇はいつまで繰越可能?

過去の有給休暇はいつまで繰越可能?

2年です。

労基法115条
「労働基準法の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償
その他の請求権は、2年間これを行わない場合には、時効に
よって消滅する。」

仮に本人の同意を得ても、
あるいは、就業規則に有給休暇の繰越はできない等の規定があっても
年次有給休暇は2年間繰り越すことができます。
会社側は請求があった場合に拒むことはできません。
(時季変更権はあります)

年次有給休暇は現実的な問題として、
すべて消化することができないようなケ−スが多いです。

2年間経過すると強制的に消滅してまうので注意してください。

tlmsr at 15:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月17日

年次有給休暇の買取は可能??

年次有給休暇の買取は可能ですか??
これは残念ながら認められません。

労基法39条1項
「使用者は、その雇い入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し
全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割
した10労働日(最低付与日数)の有給休暇を与えなければならない。」

年次有給休暇を会社が買取ることは違法となります。
本人の同意を得てもダメです。
年次有給休暇の趣旨が没却されるおそれがあるからです。

それと、年次有給休暇は2年経過すると時効により消滅します。
この消滅した部分について買取が認められるか否かは、
争いのあるところですが、認められないとお考え下さい。
やはりこれを認めてしまうと、結果的に年次有給休暇の趣旨を
没却しかねないからです。

ただし、退職時に権利が消滅してしまう部分については、
会社側が買取ることは違法とはなりません。
年次有給休暇を理由に欠勤し業務の引継ぎが行えなくなるような
不都合が生じると困るからです。
本人と話し合った上でどのようにするか決めてください。

tlmsr at 16:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月16日

年次有給休暇(概要)

年次有給休暇の付与要件

原則として、
仝曚てれの日から起算して6ヶ月間継続勤務、かつ
⊇亢侘8割以上(出勤率=出勤日/全労働日×100)
この要件を満たした場合にまず10日の年次有給休暇の権利が
発生します。

その後、1年を経過するごとに付与日数は増加します。(上限は20日)

(参考)    継続勤務日数  年次有給休暇の日数
            6ヶ月       10日
         1年6ヶ月       11日
         2年6ヶ月       12日
         3年6ヶ月       14日
         4年6ヶ月       16日
         5年6ヶ月       18日
         6年6ヶ月       20日
 ※パ−トの場合は1週間の所定労働日数や労働時間によって
 異なりますので、ご注意ください。

年次有給休暇は労働者に与えられた権利です。
したがって、労働者保護を図るためさまざまな規定があります。

詳細は今後このブログで取り上げます。

tlmsr at 16:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2006年10月14日

手続きの重要性

今日は手続きの重要性についてです。
これは解雇だけでなくさまざまな場面においても共通します。

やはり、手続きは重要です。
なぜか??

例えば、裁判の結果は常に正しいですか??
答えは、ノ−です。
人間がすることですから、間違う場合もあります。
刑事事件で言えば冤罪です。

裁判の結果が正しいかどうか、
そんなことは実は誰にもわかりません。
ですが、裁判の結果には通常拘束されます。
なぜですか??

それは、手続きが適正だからです。
結果が正しいかどうかの判断が困難な場合、
結果に至る手続きが適正か否かが重要です。

適正な手続きに基づいて裁判が行われ、
その結果出た判決なのだから適正だろう、という推定が働くわけです。
手続きを省いたら結果の正当性が薄れます。
だからどんなひどい刑事事件でも、刑事被告人は税金で国選弁護人
を頼むことができます。
手続きの適正を確保するためです。

前置きが長くなりましたが、本題に戻ります。
解雇が正当か否かをどう判断しますか??
通常は判断が難しいです。
ですから、手続きが適正だったのか、これが大きな判断基準となります。

法令、就業規則上の手続きに基づいていたか、
懲戒解雇であれば、弁明の機会を与えたか、
整理解雇であれば、対象者との十分な協議が行われたか、等々です。

手続きについては慎重な対応が要求されます。
この機会に手続きの重要性を再認識していただければ幸いです。

tlmsr at 23:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!
Recent Comments
Recent TrackBacks
『食品事業者のポリシー』?■元静岡銀行員 (高橋海事ISO労務事務所Weekly Blog■元静岡銀行員 )
Link先紹介−高橋海事ISO労務事務所
『骨粗鬆症の日本』?■元静岡銀行員 (高橋海事ISO労務事務所Weekly Blog■元静岡銀行員 )
Link先紹介−高橋海事ISO労務事務所
事務所News 2月号 (TLMビジネスコンサルタンツ/日吉社会保険労務士事務所)
労働者派遣事業の種類
助成金無料相談会-随時開催中 (TLMビジネスコンサルタンツ/日吉社会保険労務士事務所)
年金相談について
日吉社会保険労務士事務所News 11月号 (TLMビジネスコンサルタンツ/日吉社会保険労務士事務所)
事務所HP開設のご案内
カウンタ−